デザインを学んだオーナーが選んだ、少し特別なマーチ
「マーチ」と聞くと、どこか親しみのあるコンパクトカーを思い浮かべる。街で見かける機会も多く、運転しやすくて、気取らない日常の足。そんなイメージを持っている人も多いと思う。
けれど今回ご紹介するのは、少しだけ特別なマーチ。その名も「マイクラ C+C」。
オーナーのタカノさんは、僕らと同じく美術大学でデザインを学んでいた方。現在は新たな領域を学ぶため、再び学生生活に挑戦することを決意されたそう。その節目に、このマイクラ C+Cを手放すことになった。
話を聞いていて印象的だったのは、このクルマを選んだ理由。それはスペックや希少性ではなく、「デザインが好きだったから」。
確かに改めて見てみると、このクルマには独特の愛嬌がある。丸みを帯びたヘッドライト。柔らかなラインで構成されたボディ。そして電動ルーフを収めるために生まれた、少し厚みのあるリアデザイン。
一般的にハッチバックをオープン化したクルマは、スタイリングのバランスが難しいと言われる。けれど、このマイクラ C+Cは、その少し不器用なシルエットすら個性として成立している。
完璧ではないからこそ愛着が湧く。そんな魅力を持ったデザインだった。


日本に1500台だけ。イギリス生まれの欧州マーチ
実はこのクルマ、日本ではかなり珍しい存在。
「マーチ」がヨーロッパでは「Micra(マイクラ)」という名前で販売されていたことは、意外と知られていない。そして、このC+Cはそのマイクラをベースに開発された電動ハードトップオープンモデル。太陽を楽しむ文化が根付くヨーロッパのユーザーに向けて生まれた一台だ。
生産はイギリス。日本への輸入台数はわずか1500台。今では街中で見かけることもほとんどない。
けれど、実車を目の前にすると、その希少性以上に感じるものがある。それは、ヨーロッパの街並みが似合いそうな雰囲気。
どこかフランス車やイタリア車にも通じる軽やかさがあって、一般的な国産コンパクトカーとは少し違う空気をまとっている。
だからこそ、コンパクトカーでありながら特別感がある。気負わず乗れるのに、ちゃんと個性的。そんな絶妙な立ち位置も、このクルマの魅力だと思う。




気軽に楽しめる、ヨーロピアンオープン
実際に走らせてみると、見た目以上にしっかりしていることに驚かされる。1600ccエンジンはオープンカーとの相性も良く、街中では軽快に、高速道路では余裕を持って走ってくれる。
さらに印象的だったのは足回り。イギリス生産モデルらしく落ち着いた乗り味で、オープンカーにありがちな落ち着きのなさを感じさせない。
ルーフを開けて風を感じながら走る時間はもちろん気持ちいい。けれど、それだけでは終わらない。
内装も通常のマーチより上質な仕立てになっていて、ハーフレザーシートや各部の質感からも特別なモデルであることが伝わってくる。
そしてタカノさんらしいのが、小物選びへのこだわり。Continentalのオーディオ、Belkinのスマホホルダー、そしてイギリスブランドであるDAVANTIのタイヤ。
単に便利なものを選ぶのではなく、このクルマの背景やストーリーと相性の良いものを選んでいる。そんなところにも、このクルマとの付き合い方が表れていた。
日本車だから維持しやすい。けれど、気分は少しヨーロッパ。
それこそが、このマイクラ C+Cの一番の魅力なのかもしれない。





CCG'S Good Point
Nissan Micra C+C
日産 マイクラ C+C
- モデル名 :
- C+C
- 国 :
- 日産
- 年式 :
- 2007





