“コンビニ”という名前の通り、街に根付くあたたかい場所
環八通りを1〜2分ほど住宅街に入ったところに、〈コンビニエンスストア髙橋〉という、名前だけ聞くと少し不思議なお店がある。
このお店は、練馬に住むオノさんが“近所でお気に入りの場所”として教えてくれたところ。環八の喧騒からほんの少し外れただけなのに、ぐっと落ち着いた住宅街の空気に切り替わる場所で、急にローカルな空気が流れている。
コンビニと聞くと、街中に点在している、便利なお店を思い浮かべがちだけれど、実はそのイメージから大きく外れていない。オーナーの髙橋さんご夫婦が、奥さまの地元である練馬にお店を構え、「身近な人たちとつくる、なんかいいコンビニ」 を目指して始まった場所だからだ。
実際、お店に入ると家族連れ、常連さん、近所の方がふらっと訪れていて、でもどこかあたたかい雰囲気が流れている。“地元に愛されるお店”という言葉がぴったり。
そんなオーナーの髙橋さんとオノさんは、共通の知り合いをきっかけに自然と打ち解けて、練馬を盛り上げようとする思いがつながったのだとか。





焼きたてパンの香りと、レコードが流れる心地よい空間
ドアを開けた瞬間に広がるのは、自家製のハードパンのいい香り。カウンター下のショーケースには自然酵母でつくったパンがずらっと並び、どれも“買って帰りたくなる顔”をしている!
とはいえパン屋だけというわけではなく、時間帯に合わせてモーニング・ランチ・ディナーまでメニューが揃い、雑貨やレコードまで所狭しと並ぶ“コンビニ的な自由さ”が魅力。
店内では60〜80年代のレコードが流れ、手作りのインテリアと混ざり合って、気を張らずリラックスして過ごせる心地よさがある。
ランチタイムに僕らが選んだのは、ランチセットのワンプレート。大ぶりのひよこ豆のファラフェル、鮮やかなデリたち、香ばしいハードパン… お皿の上がにぎやかでおいしそうで、思わずうれしくなる。
もちろん、見た目で感じるボリュームもしっかりあって、味はひとつひとつ丁寧で、身体にすっと馴染む自然なおいしさ。言わずもがなだけれどパンの味わいは最高だしデリもパクパク食べられる自然な美味しさで、あんなに盛られていたのに気付いたら無くなってしまうほど…。
これはコンビニで味わえる喜びを超えている!こういう “日常のごちそう” を味わえるお店、ほんとにうれしい。




こんな街のコンビニ、近所にほしい
ドライブ中に寄るコンビニってなんでも揃っていて便利だけど、どこも同じで味気ないときがある。でも、練馬にある〈コンビニエンスストア髙橋〉は、扉を開けた瞬間のパンや雑貨が並ぶ光景にわくわくして、“楽しい!”と思えるお店。
そして、練馬という地域に根付いているから、肩の力を抜いて過ごせる。オシャレなカフェのそわそわ感とは無縁で、友達の実家にふらっと遊びに行ったような、非日常だけど、ほっとできるローカルさがここにはある。
環八を通る日があったら、ほっとできる“街のコンビニ”に足を運んでみるのはいかがだろうか。
text: Hiromichi Honda





